「英語の勉強」#2

 

Reading 2

「では、具体的に英語のシステムを使ってこの例文を理解してみよう!」

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今回は、前回の例文を使って「英語のシステムを使って理解する」やり方を一緒にやってみよう。

 

まず日本語を読むときの基本は「上から下に読む」、又は「左から右に読む」こと。英語を読むときの基本は「左から右に読む」ことだ。

 

そんなこと分かってるって?長い英文を読むとき、視線が右に行ったり戻ったりしてることはない?

 

基本は後ろに戻らない。読んだところを頭に入れながら次に進むのが原則。

横書きの日本語を読むときのように、「左から右に書いてある順に読み、理解していく、理解した内容は頭に残り、どんな書き方をしていたかは残らない時が多い」という感じだ。

 

例えば日本のテレビニュースを見ていたとしよう。見終わった後、どんなニュースだったかを他の人に伝えることはできるが、アナウンサーが伝えたニュースを全く同一の言い方で再現できるだろうか?

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かなりの訓練をし、相当な集中力を使っても全く同一に再現するのはおそらく大変なことだろう。しかし、同じ内容を自分のいい方で言うのなら誰にでもできることではないだろうか。

 

「同じ内容を自分のいい方で言える」というのは文を覚えているのではなく、「その内容を理解している」からできること。 すなわち、長いニュースを聞いてもそれができるのは、入ってくる情報を入ってきた順に理解し、(理解した後はそれを載せて来た文を気にすることなく)自分の頭に整理しておくから。

 

英語を聞くときも、読むときも、全く同じことをやれば良いだけ。英文が入ってきた順に理解して、(理解した後はそれを載せて来た文を気にすることなく)自分の頭に整理しておくだけ。日本文に直す必要はない。

 

例えば以下の文では、

 

It is said that it is not that easy to master a foreign language, if not impossible, without having experience living in a country where the language is spoken.

 

まず、It is said これはbe動詞+過去分詞だから受動態で、「それは言われている」だよね。で、「あー、何か言われているんだな」と理解する。

 

で、that it is not that easy 「それはそんなに易しくないんだな」とわかると、「それはそんなに易しくないと言われているんだな」と理解できる。

 

to master a foreign language 「外国語を習得することね」、そんなに易しくないと言われているのは。とわかり、

 

if not impossible で、「不可能でなければ」、つまり「不可能かそんなに易しくない」と言われているんだな。とわかり、

 

without having experience living in a country

「一つの国に住んだ経験無しに」「外国語を習得することね」、と理解し。

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where the language is spoken.

「その言葉が話されている」「国に住んだ経験無しに」「外国語を習得することね」と理解したところでこの文が言おうとしていたことがわかる。

 

英語を母語とする人たちは実際そうやって理解しているわけで、英文上を右に行ったり左に行ったりして理解しているわけではない。最初に話したように、英語を読むときの基本は「左から右に読む」ことなのだ。

 

日本語のシステムで言語中枢を動かしなれている日本人は日本語の語順で理解しようとしがちで、上記のような理解の仕方では完璧に理解できていないような気がしてしまいがちなのだ。

 

原則に戻ろう。コミュニケーションのポイントは「言語中枢に浮かんだことの交換」だ。その交換が「早く」「正確に」できること。つまり「時間をかけずにちゃんと分かればOKなのだ。

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もちろん、「その外国語が話されているところの国に住む経験なしに1つの外国語をマスターすることは、不可能でなければ、そんなに易しくないといわれている」と一度日本語的な語順に直してからわかるのも時間があるときには問題ない。

 

しかし、英文を読まなければならない時に(TOEICやTOEFLなどの受験時はもちろん、実際の仕事の時は大体これにあたる)このやり方をやっていては時間がかかりすぎて実用的ではない。耳から聞くときに至ってはとても間に合わない。

 

つまり英語を使ってのコミュニケーションには英語のシステムを使うのが王道なのだ。英語のシステムで内容をそのまま理解するということを練習していこう。

 

次回は、「他の例文を使って練習してみよう」

 

*多くの日本人が英語を身につけるために努力している一方で、残念ながらほとんどの場合その時間とエネルギーに見合うだけの結果は生み出されていない。

 

使われる時間やエネルギーが少なすぎるから結果が出ないという場合は少なく、ほとんど全部の場合「英語の勉強」のやり方に問題がある。

 

このシリーズでは読者が英語を身につけるための方法をわかりやすく説明していくつもりです。「英語の勉強」に対する疑問点や英語そのもの質問は「問い合わせフォーム」に書き込んで僕に送ってください。