TOEIC®で 895点

大手メーカー所属で、任地のモスクワからスカイプで個別クラスを取っているAさんがTOEICで895点をマークしました。去年の10月にうけたテストの結果です。それまでいろんな学校に通ったけれどTOEIC 600点台で伸びなくなり、2012年初めから当研究所でクラスをとりはじめたAさん。仕事の関係で1年間に2回しかクラスを受けられなかった時や2か月ほど受講ができなかった時もあったりはしましたが、本人の「英語はできるようになりたい」という意志は強く、ついにTOEIC 895点をマークしました。

おめでとうございます。下記にAさんのTOEICスコア推移表を掲載しておきます。

 

また、AさんのTOEICスコア推移を1つの例として、当研究所での学習時間とTOEICスコアの関係について説明したいと思います。

 

学習時間とTOEICスコアの関係

当研究所では今までの生徒のクラスでの学習時間とTOEICとTOEFLのスコアアップの相関を調べています。そこに有意な相関があるので、当研究所ではTOEIC / TOEFL点数UP保証ができるのです。(一定クラス時間以上申し込んだ生徒で、TOEICなら受講開始3か月以内に受験したTOEICスコアが301-799 であること、など一定の条件が付きます)

 

 

クラスでの学習時間とTOEICとTOEFLのスコアの関係を調べて、そこから明らかになったいくつかの点を述べると:

 

1. クラスでの学習時間とTOEICのスコアアップには正の相関関係がある。(正比例とは限らない)つまり学習時間が長ければTOEICのスコアは上がる。

 

2. スタート時においてTOEICスコアが350点未満の生徒のTOEICスコアアップ率は個人差が大きい。(飛躍的に伸びる生徒がいる一方であまり伸びない生徒もいる。)

 

3. スタート時においてTOEICスコアが400点台前半から550点前後までの生徒の伸び率が良い場合が多い。(100時間のクラス学習後の標準向上点は100点前後)

 

4. TOEICのスコアが高得点になれば得点向上に時間がかかる。(TOEICのスコアが700点台後半の生徒の個別クラス100時間後の標準向上点は50点程度)

 

5. TOEICのスコアアップは学習者のタイプにより伸び方が違ってくる。

 

 

上記の各点を踏まえてAさんのTOEICスコア推移表を分析してみましょう。

AさんのTOEICスコア推移表

*当研究所で学習を始める前の2011年10月30日のスコアが610点。以降2012年6月23日までに40時間のクラスを受講し、2012年6月24日に受験したTOEICのスコアが655点だったと読みます。

AさんのTOEICスコア推移    
test days LC RC TOTAL クラス時間 積算クラス時間
2011/10/30 395 215 610    
        40 40
2012/6/24 395 260 655    
        37 77
2012/9/23 365 315 680    
        23 100
2012/12/9 455 280 735    
        23 123
2013/2/17 365 320 685    
        10 133
2013/4/14 415 320 735    
        47 180
2013/12/8 450 355 805    
        22 202
2014/5/10 445 400 845    
        51 253
2017/2/3 450 410 860    
        44 297
2017/10/22 480 415 895    
         
LC:聴解力   RC:読解力    

AさんのTOEICスコアの特徴

まずAさんの特徴としては、もともとLCの得点が高かったということがあります。クラスをまだ始めていない時にLCだけで395点を取っています。reading も同じくらいの力ならすでに790点取れているレベルです。

 

一方reading に関しては215点と寂しい限りです。もしLCも同じくらいの力なら430点しか取れていません。英語圏でないとはいえ、海外勤務が長かったから実際の会話力とより相関が高いLCの力が付いたのか、逆に第2外国語の力も入れて実際の会話力があるから海外勤務になったのかはわかりませんが。

 

Aさんの最初の100時間

TOEICのスコアが600点前後の場合、当研究所での100時間のクラス学習で80点アップが標準です。100時間のクラス学習時間後に受験した2012/12/9のTOEICでは735点、125点アップと標準よりもかなり早いペースで結果が出ています。

特にreadingの力がついてきたことがこの結果につながったのでしょう。reading の基礎となる英文構成も語彙もただ覚えるだけといったやり方ではなく、英語の基本的な考え方を理解していくことで真の力をつけていったことが良かったのだと思います。しかし同時に、これだけのreading のスコアアップはAさんの自覚とかなりの努力もあったからだ、ともいえると思います。

 

 

 

Aさんの最初からの200時間

2014/5/10受験のTOEICのスコア、845点はクラス学習時間202時間後です。当研究所における610点前後を持つ生徒の、クラス学習200時間後のスコアは740点前後が標準です。610点から845点と235点もの伸びは「飛躍的」な伸びと言って良いでしょう。

 

Aさんのその時点のTOEICのスコアを仔細に見ていくと、何と言ってもreading の伸び率が圧倒的です。LCも200時間前と比較すると395点が445点と50点は伸びていますが、readingは215点が400点と185点も伸びています。圧倒的な伸びです。おそらく、頭の中にゴチャゴチャに詰め込まれていた知識が、当研究所の「英語のシステム理解」というやり方で体系的に整理されてきたのだと推測されます。

reading

「覚えるよりも理解する」というスタンスで、文法も、語彙さえも「覚える」ということに偏重せず、「理解する」ことに重きを置くようにすれば思考を日本語で動かすことなく、英語で動かし始めることができるのです。 Aさんの場合もそのやり方で、英文を読むのに必要な語彙力と英文の構成が整理され、実際の問題に適用されてきていることがこの結果に繋がったと考えるとこの圧倒的な伸びも不思議ではありません。

 

当研究所では大体850点前後で「目的達成」となり「卒業」となる学習者が大半を占めます。しかし、目的がはっきりしているAさんはまだまだ上を狙います。

 

Aさんの最初からの300時間

当研究所で学び始めてから297時間のクラス学習後、2017/10/22受験のTOEICの結果は895点でした。いよいよ900点台はすぐそこです。

 

Aさんのその時点のTOEICのスコアを見ていくと、LCが480点、ほとんど満点に迫る点数です。海外勤務で英語を日常的に使うという環境の中での経験から入ってきていたものが、当研究所の「英語のシステム理解」というやり方で一気に整理されこの伸びに繋がったのでしょう。

 

reading は自己最高の415点。スコア推移表を見てもらうとわかりますが、LCは点数に上がったり下がったりがある一方で、reading は前回より下がったのは2012/12/9 の時だけ。(2012/9/23の315が2012/12/9の280に下がっています)その1回を除いて着実に伸びています。正しいやり方で学習していることが裏書きされていると言えます。これからもいままでどおりのやり方で、特にアプリケーションを中心に学習、訓練をしていけばこれからも着実に伸びていくでしょう。

 

 

高得点になればなるほど得点アップに時間がかかるTOEIC

上記にあるように、TOEICのスコアが高得点になればなるほど得点アップには時間がかかります。実際、当研究所作成のTOEICのスコアとクラス学習時間の相関表は800点までです。TOEICのスコア800点の生徒が100時間の学習の後に取れる標準的なスコアは850点でそれ以上はもう記載がありません。

 

多くの生徒にとっての最終目標が850点前後で、その目標を達成した後は当研究所を辞めてしまう生徒が多いこと、また学習時間の割に500点台や600点台と比較すると点数上昇カーブがずっと緩やかになってしまうことが多い、そのこともあいまって900点以上を取った生徒が少ないということもあるからです。

 

目標900

TOEIC 900点という目標はAさんにとってもう実現可能な目標になっているはずです。教えているぼくも充分な妥当性を感じます。一昨年の金融機関勤務のビジネスマンN氏のTOEIC 910点に続いて、遠くない将来、900点越えの朗報を皆さんにお知らせできると思います。